イベント業界アカデミー
 第5回<運営って?>

■運営??

第5回目の今日は「運営」についてです。

業界以外の方は、「運営」と聞いてどのような仕事をイメージされますか?
以前、イベント業界以外の人に話を聞いた時、「運営ってイベント全部をやってる会社でしょ?」という言葉を聞いたことがあります。
アニメやアイドル好きな方は「運営」という単語のイメージはお持ちだと思います。
「運営しっかりしろよ!」とか「神運営!」とか聞いたことあります?
実はその使い方、ちょっと違う部分があるんです。

アニメやアイドル好きな方が使っている「運営」は、業界的には「制作側」を指します。
つまりアニメ配給会社であったり、アイドル所属事務所だったりと、私達イベント業界の人間からすると「クライアント」に当たりますので、「運営」ではありません。
広義の意味では「運営側」かもしれませんが、狭義では「運営」ではないんです。
実際の「運営」とカテゴリー分けされる場合は、通常、来場者と接するスタッフの事、またはそれに付随する業務のことを「運営」と呼ぶことが多いです。

〈クライアント=主催者 → 代理店 → 制作会社 → 運営会社〉といういような流れですね。

この枠組全体を「運営側」と呼ぶことから「運営」という意味合いがズレてきてしまいました。
ちょっと伝わりづらいので具体的業務を上げてみましょう。

■どんな仕事内容?

あなたが、イベントに出かけた時をイメージしてみてください。
そうですね、例えば大きな公園でやっている物産展にしましょうか。
駅から公園に向かって歩いていると、プラカードを持ったスタッフが立っています。彼女は「物産展会場はこちらです!」と矢印の方向を指し示しながら声を出しています。


その彼女の横を通り過ぎると、テントがたくさん並んでいます。
その端に受付テントが見えてきました。
女性スタッフが立っていて、「受付はこちらです。パンフレットをご自由にお持ちください!」と声を出しています。
その横にも違うスタッフがいて、「スタンプラリーを行ってます。どうぞ、会場内のスタンプラリーをやって、景品をゲットしてください」とスタンプラリーの台紙を配っています。
人気のあるお店に並ぼうとすると、スタッフが、「最後尾はこちらです!2列でお並びください」と最後尾と書かれたプラカードを持って案内しています。
さらに、ちょっとベンチで休憩をしていると、ベンチの隣で大きなゴミ箱が溢れそうになっているのをスタッフがゴミ袋の交換をしていました。

さて、イメージできましたでしょうか?

上記に出てきたスタッフは全部「運営スタッフ」です。
運営というのはイベントを影からサポートするお仕事です。物産展を初めイベントで表立っているのは「出店者(出展者)」と呼ばれていますので、イベント業界の人ではありません。

■運営業務まとめ

運営と呼ばれるものとして、

・誘導、案内、受付、クローク、もぎり、配布、インフォメーションなど
(表立って来場者と接するスタッフ)
・控室管理、出演者誘導(アテンド)、関係者受付、関係者用ケータリングなど
(裏側で関係者向けに働くスタッフ)

というのが、運営の業務です。
なんとなくイメージはつきましたでしょうか?

この「運営」業務を引き受けている会社が「運営会社」です。
その会社の社員が全てをやることはなく、基本はスタッフと呼ばれる「アルバイト」が業務を担当します。
そのため、運営会社=スタッフ派遣会社となっている場合がほとんどです。
運営会社のスタッフはスタッフ向けのマニュアルを作ったり、シフトを考えたり、当然ながらイベント現場のスタッフ募集・人員調整などを行います。
運営会社の業務についてはまた改めて詳しくお話したいと思います。

■「運営」まとめ

お読みいただいたように、「運営(業務)」というのは、イベントを作る上で非常に重要な業務です。業務は多岐にわたり、様々なポジションがあります。
それぞれに必要なスキルは少し違いますが、全て「来場者のために」という基本的な考え方は持っていないといけません。
運営(スタッフ)は、私達制作会社が準備してきたものを、実際に行動として表現してくれます。どうしてもクライアント寄りになってしまう「仕事」を、運営の力で来場者寄りの「イベント」を作ってくれます。
現場は運営スタッフがいないと成り立ちません。
そして、そのエリア、ポジションを任せられる信頼がないと現場は回せません。

時々「所詮アルバイト」と思ってスタッフを扱う制作側の人間がいますが、運営スタッフのおかげで現場が回っているということも改めて認識してほしい部分です。
もちろん、「アルバイトだから」という考え方を持つ学生バイトもいます。平気で遅刻してきたり無断欠勤をしたりと・・・。
学生だろうとアルバイトだろうと、クライアントだろうと代理店だろうと、来場者からすれば「全員スタッフ」です。

そして、今現在、最も足りていないのがスタッフです。
イベント業界に興味を持ってもらうためにブログを始めましたが、どうぞ学生のみなさん、イベント業界を支えてください。みなさんの1人1人の小さな力こそが大きなイベントを支える力になります。
「運営」は1番身近だけど、1番見えにくい仕事です。
それでも、やりがいもある楽しい仕事です。
「イベントを支える」仕事の一助をしてみませんか?

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